PC管理のランニングコストの削減術!要因と解決策

企業の業務において必要不可欠なツールであるPCは、適切な運用管理を行う必要があります。しかし、運用管理の業務は近年負担が増加しており、担当する情報システム部門の悩みとなっています。そこで本記事では、PC管理のランニングコストが増加している要因をまとめ、その負担を削減する方法・考え方をご紹介します。

PC運用管理は工数が肥大化している

企業におけるPC運用管理は、社員の業務を支える重要な業務です。新入社員の入社やライフサイクルの切り替えタイミングで新しいPCを調達し、3~4年のサイクルで適切な管理を行う必要があります。

このようなPC運用管理ですが、近年、事業の拡大にともなう業務の肥大化や社員数の増加に比例して、工数の負担が増え続けています。また、PC運用管理を担当する情報システム部門は、昨今DX推進といった社内のIT管理以外にも業務範囲が広がっており、負担増加だけではなく、そもそもPCの運用管理に充てられるリソースが減っている問題もあります。

このように負担が増えながらも、リソースの確保が難しいPC運用管理ですが、次章ではなぜ工数がかかってしまっているのか、その要因をご紹介します。

PC管理のランニングコストがかかっている要因

本章では、PC管理におけるがかかっている要因を、具体的に情報システム部門が行っている業務に基づき解説します。

要因1:IT資産の管理

PCを新規導入する場合、適切なIT資産管理を行う必要があります。そのため企業ではインベントリ情報としてIT台帳を作成するのが一般的です。
しかし、運用途中でPCが故障や廃棄などで交換される場合、柔軟かつスムーズな対応ができずIT資産管理の情報更新が遅れてしまい、インベントリ情報が最新でない可能性があります。

このように柔軟に対応する必要があり、企業では数百~数千台のPCが導入されるため、PCを管理する担当者は、IT資産管理の最新化に常に頭を悩ませています

以下記事では、IT資産管理について詳しくご紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。

 

要因2:Windows Updateの配信から適用確認

Windowsでは、FU(Future Update)とQU(Quality Update)という2種類のアップデートが定期的に提供されています。FUは、OSの機能やデザインを大きく変更するアップデートであり、QUは、セキュリティや品質を向上させるためのアップデートです。

このようなOSのアップデートを行う際には、既存のアプリやソフトウェアの動作に影響が出る可能性があるため、動作検証などの準備が必要となります。また、アップデート実行により利用者に業務負荷がかかる可能性があるため、社内への適応にも工数がかかります。

Windowsのアップデートの注意点や準備事項などについては以下記事でご紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。

 

要因3:社内のヘルプデスク対応

企業では社内からの問い合わせがあり、情報システム部門はその問い合わせ対応にも多くの時間を取られています。問い合わせの中には、IT機器の故障による現場への訪問や実機の確認が必要となる「オンサイト保守」もあり、情報システム部門の業務の大きな足かせとなっています。

さらに、このような問い合わせや故障時の対応はインシデントの蓄積が不十分であることが多く、属人的な対応となってしまっていることも問題として挙げられます。例えば、電話対応において担当者ではない場合、状況把握に時間がかかってしまい、無駄な手間がかかるという更なる工数増大を生んでいます。

問い合わせ・故障対応といったヘルプデスク業務について、以下記事では対応の負荷削減方法をご紹介しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。

 

要因4:ウイルス対策ソフトや各種ソフトウェアの更新作業

近年、マルウェアや標的型攻撃メールなどセキュリティ脅威が日々進化し続けています。この脅威に対応するためには、最新ソフトウェアへのアップデートや最新パッチの取り込み、定義ファイルの更新などが不可欠です。そのほか、ソフトウェアについても、更新通知が来た際には動作検証などを行う必要があるでしょう。
また巧妙化する手口への対策として、PC運用管理の担当者は常に情報網を巡らせ、最新の対策を講じることも重要な業務です。

このようにセキュリティ脅威への対策は多くの手間がかかり、担当者の工数を圧迫している原因といえます。

PCのセキュリティ対策に関しては以下記事で解説しています。こちらもぜひご覧ください。

 

要因5:PC入れ替えに向けた準備

導入したPCにて業務を効率よく遂行するためには、ライフサイクルを適切に管理することが重要です。
一般的な法人PCのライフサイクルは3~4年とされており、PC運用管理の担当者は、交換時期が近付いたPCに対し、利用者への通達や回収・廃棄、次期PCの調達手続きといった入れ替え業務を行います。

PCライフサイクルにおける業務は調達だけでも「レンタル」「リース」「購入」といったさまざまな方法があり、手段の選択から検討まで時間を要します。PCの回収・廃棄においても特別な手続きが必要となるため、負担がかかる原因となっています。

PCの調達については下記記事で解説しています。こちらもあわせてぜひご覧ください。

このようにPC運用管理も、多くの工数がかかっている状況です。この負担を削減するには、それぞれを効率化する方法よりも、全体を最適化できるかを検討する必要があります。

そこで次章では、PC管理のランニングコストを削減する考え方と全体最適化を実現するソリューションをご紹介します。

PC管理のランニングコストの削減には全体最適の見直しが必要

先述の通り、PC運用管理には工数がかかる業務が多いですが、部分最適をしただけではランニングコストが想定よりも多くかかってしまい、本末転倒となる可能性があります。

この課題に対処するためには、DaaSの考え方を取り入れて最適化していくことが大切です。
Device as a Service(DaaS)とは、PCといったデバイスをサブスクリプション型で利用できるサービスです。PCをサブスクリプション型のサービスとして利用することで、資産として企業が所有しないため、PCやソフトウェアなどを管理する手間がなくなるメリットがあります。また、常に最新のソフトウェアやセキュリティ対策ソフトの運用管理をサービス利用できるといったこともメリットとして挙げられます。

Device as a Service(DaaS)については以下記事で詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。

このようにDaaSといったサービスにて、自社にとって効率化したい業務の委託や、調達から運用、保守、廃棄・撤去までを一気通貫で委託することで、運用管理者の業務負荷を削減できます。

この考えを実現するのが、NTTデータ ウェーブの「Wave PC Mate」です。
Wave PC Mateは、PCの調達から導入、運用管理、撤去までのライフサイクルのサポートを行うサービスです。PCのライフサイクル管理をトータルでアウトソーシングすることで、前述のPC運用管理の負担増大の要因を解決できます。

新リース会計基準とは?変更点とオフバランス処理できる項目を解説

以下では、Wave PC MateといったPC運用の外部委託を行う際に注意しておきたいポイントをまとめています。ご興味のある方はぜひご覧ください。

お役立ち資料
法人PC運用の外部委託先選定時のポイントとは?
法人PC運用の
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このコラムを書いたライター
Wave PC Mate 運営事務局
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