法人向けパソコンはリースかレンタルか?メリデメや購入との使い分けも解説
本記事では、法人でパソコンを調達する際に、リース・レンタルを活用するメリット・デメリットを踏まえ、リース契約時の注意点について解説していきます。
外部委託先選定時のポイントとは?
法人向けパソコンのリース・レンタルとは
法人向けパソコンのリース
パソコンのリースとは、希望のパソコンをリース会社が代わりに購入し、そのパソコンを借りるサービスのことです。一般的に、リースの契約期間中は解約ができません。リース会社と貸出企業の間で契約解除を合意した場合であっても解約金が発生し、残りのリース料相当額の支払い義務が発生します。
パソコンの所有権はリース会社にあり、固定資産税や動産総合保険もリース会社が負担します。一方で、リース期間中にパソコンが故障した際やパソコンを返却する際の修理、メンテナンスなどは借りている企業側で行う必要があります。
法人向けパソコンのレンタル
法人向けパソコンのレンタルとは、一定の期間にわたり、必要なパソコンを外部のレンタル業者から借り受け、利用することです。企業の業務やプロジェクトで一時的に追加のパソコンが必要な場合や、特定の期間だけスペックの高い機種を利用する必要がある場合に有効な手段となっています。
レンタルはリースと比べて、数日から数か月の短期でも利用しやすいという特長があります。また、レンタルの場合、パソコンのメンテナンスやサポートを業者から提供してもらえます。注意点として、在庫の範囲内で機種を選択する必要があるため、希望する機種があるかを確認しておくことが必要です。
次章では法人向けのパソコンをリースで借りる際のメリットについてご紹介します。
法人向けパソコンをリースする6つのメリット
メリット1:初期費用を抑えられる
パソコンを購入する場合、本体代や固定資産税の負担が発生します。一方、リースはこれらの費用がかからず、パソコン1台当たり数千円で借りることができるため、初期費用を抑えやすくなります。
メリット2:同じパソコンを長期的に使える
法人パソコンの調達方法としてリースとよく比較される「レンタル」は、1日単位で利用可能なことから手軽に調達できる方法です。しかし、レンタルの場合はリースに比べて月々の費用が高くなる傾向があり、費用を考慮すると短期的な利用を検討している企業に向いている方法と言えます。
その点、リースは基本的に2年以上の契約を結ぶ必要があり、約5年までの契約期間の設定が可能です。これにより、リースの場合は月々の費用を抑えつつ、「購入」での調達と同様に同じパソコンを長期間使用でき、パソコンの入れ替えやデータ移行の手間が省ける点もメリットになるでしょう。
また、通常業務が忙しくて返送業務に手が回らない際に、社内からのパソコンの回収・梱包・発送のために外部委託することで追加費用がかかる場合もありますが、リースはその頻度が低いという点でもメリットと言えます。
メリット3:新品のパソコンを調達できる
レンタルの場合、基本的には中古のパソコンを借りることになります。一方で、リースの場合は企業が希望したパソコンをリース企業が代わりに購入する仕組みであるため、新品のパソコン調達が可能です。
メリット4:ハイスペック機種や最新の端末を調達できる
リースは、ユーザーが要望したパソコンをリース企業が代理で調達し、それを借り受けるサービスであるため、希望する性能や機種のパソコンを入手できます。特に、デザイン、クリエイティブ、エンジニアリングなど高いスペックの機種が求められる場合は、リースを活用すると良いでしょう。
パソコンのスペックは業務を円滑に遂行できるかどうかに大きな影響を及ぼします。スペック不足のパソコンを使用する社員が増えると、会社全体の生産性低下を招き、無視できない損失になる可能性があります。 そのため、スペックや機種に希望がある場合は、リースの活用がおすすめです。
メリット5:必要台数をまとめて調達できる
法人でパソコンを調達する際は、数百や数千、数万台など、まとまったパソコンの台数が必要になります。レンタルで調達する場合、借りられる台数制限があったり、複数のメーカーが混在したりするケースがあります。また、複数のレンタル企業から調達する必要もあるため、管理が複雑になりやすいです。
その点、リースは数千~数万台と、まとまった台数のパソコンを調達できるため、管理がしやすくなります。
メリット6:固定資産税がかからない
リース契約においては、基本的にパソコンの所有権はリース会社が保有します。そのため、購入した場合と同様に、パソコンを固定資産として計上する必要がなく、固定資産税がかからない点が大きなメリットです。
次章では、法人向けのパソコンをリースで借りる際のデメリットについてご紹介します。
法人向けパソコンをリースする3つのデメリット
デメリット1:保守費用が別途かかる可能性がある
レンタルの場合、保守費用が利用料金に含まれているケースや短期間での利用を前提としているために保守費用が発生しないケースが多いです。また、レンタル期間中にパソコンが壊れてしまった場合は、同一機器への取り換えか、代替機に変更となる場合があります。
一方、リースでは、原状回復して返却することが基本のため、契約期間中に機器が故障した際、購入した場合と同様に保守費用が別途発生します。
そのため、運用期間中に発生するコストも把握した予算取りを行うことがおすすめです。
デメリット2:契約内容や期間が厳格である
2つ目のデメリットは、契約内容や期間が厳格という点です。
パソコンリース契約は、リース期間中におけるパソコンの返却や解約に対しての契約内容が厳格なケースが多いです。契約期間中に機器の返却や解約をする場合、違約金や残りのリース料金の支払いなどが発生することがあります。
デメリット3:機器の所有権がないため、柔軟な利用ができない
購入の場合、新しいモデルが出た時やハイスペックの上位モデルが出た時はすぐにパソコンの入れ替えが可能ですが、リースの場合は所有権がリース会社であることから、柔軟な利用ができません。
そのため、リース期間中に上位モデルが出た場合でも、解約に際しての違約金を回避するためには古いタイプのパソコンを使用し続けなければいけないことがあります。
法人向けパソコンをレンタルする5つのメリット
メリット1:幅広い事態に対応できる
オフィスや業務では、多様な要求が発生します。社内に用意されたパソコンでは、急なニーズや動画編集などの高スペックを要する仕事に対応できない場合があります。しかし、パソコンをレンタルすれば高性能な機種もすぐに調達することができ、迅速な対応が可能です。
メリット2:台数追加や中途解約が可能
レンタルパソコンを利用する社員が転職・異動して該当のパソコンを利用しなくなった場合は、契約期間内であっても柔軟に解約できます。高額な違約金なども発生せず、新人へのパソコン付与にも対応しており、人員の増減に即座に対応できる点がメリットです。
メリット3:レンタル期間を自由に設定できる
レンタルでは、最短1日から自由にレンタル期間を設定できます。そのため、自社の都合に合わせた利用期間の設定が可能です。
メリット4:最新機種を利用可能
レンタルであれば、パソコンのスペックの向上に合わせて新しい機種へのアップグレードが容易にできます。このような変更では違約金が発生しないため、新機種が登場すれば迅速に切り替え可能です。
メリット5:料金を抑えられる
レンタル元の企業によっては利用前に設定やソフトウェアの導入が行われるため、導入後の担当者の手間が削減できます。また、人件費などを含めた総合的なコストを抑えることが可能です。
法人向けパソコンをレンタルする2つのデメリット
デメリット1:長期利用の場合割高になる
長期間利用する場合、デバイス料金のみを比較すると、原価と比べて費用が高くなる可能性があります。同一機種のリースや個別購入と比較してみると、長期レンタルに伴って費用が増加してしまうケースも存在しています。
一方で、キッティングや故障時の管理などを考慮すると、実際にはレンタルがコスト面で有利である場合もあるため、運用期間も含めての検討が必要です。
デメリット2:機種・台数の種類が少ない
レンタルの場合、選択可能な機種や台数が制限されることがあります。購入やリースでは企業が希望する機種を選択することができますが、レンタルではレンタル元会社の在庫に依存するため、希望機種を選ぶことが難しい場合もあります。
法人向けパソコンにおける購入・レンタル・リースの使い分け方
購入が望ましい場合
初期費用に余裕がある際には、購入が最も経済的かつスムーズな調達方法です。理由としては月々の利用料の支払いや、パソコンの返却・入れ替え・データ消去などの手続きを行う必要がなくなるためです。
さらに、パソコンの入れ替えを最小限にすることで、社員が新しいパソコンに慣れるまでの生産性低下のリスクも回避できます。予算が確保され、パソコン・インターネット環境を整備できるのであれば、購入がおすすめです。
レンタルが望ましい場合
レンタルはレンタル会社が所有するパソコンを発送・貸し出すサービスであるため、素早くパソコンを手配できる点が特徴です。そのため、急な出張や人手が増えてパソコンの台数を増加したいといった状況に向いています。突発的かつ緊急なニーズや、短期間の利用を検討する場合には、レンタルを活用するのが良いです。
リースが望ましい場合
長期的にパソコンを利用する場合は、リースの検討をおすすめします。リースでは2年から5年程度の長期間にわたってパソコンを借りることができ、「数か月から1年のプラン」が主体のレンタルよりも、入れ替えの手続きが少なく済みます。よって、長期的な利用を見込む場合は、リースを検討すると良いでしょう。
以下の資料では、法人PCのリプレイスに最適なタイミングや調達手段について紹介しています。購入・リース・レンタル、3つ調達手段の違いについても解説しておりますので、あわせてご覧ください。
社員に充てるパソコンは数年単位の利用を前提としているため、リースでの利用を検討している方も多いでしょう。そこで次章では、法人向けパソコンをリースで契約する際の注意点をご紹介します。
法人パソコンにおけるリース契約時の注意点
契約期間
法人向けパソコンのリース期間は数年にわたることが多く、期間中の解約が難しい、あるいは違約金が発生する場合があります。そのため、リースの契約期間については、契約前に十分な検討が必要でしょう。
リース期間満了後も継続使用を希望する場合、再リース料を支払うことで、リース契約の延長が可能になります。ただし「再リース期間は1年単位」といった条件が設けられていることもあるため、注意しましょう。
貸与条件
法人向けパソコンのリース契約において、貸与されるパソコンの台数や配備先などの条件が定められていることがあります。また、保守費用が含まれていない場合も多いです。そのため、リース契約を結ぶ前に詳細な条件の確認が必要です。
機器の返却時の条件
リースの契約が終了した際は、期間延長をしない限り、パソコンを返却しなければいけません。返却時は機器の状態チェックが行われ、破損や故障、欠品などがあった場合は追加費用が発生することがあります。
リース期間満了後のデータ消去や原状回復にかかる費用、輸送費も借りている法人が負担するケースがあり、返却の流れや役割、期限については契約時に確認しておくといいでしょう。
また、パソコンの返却や廃棄は、法律により企業の責任が問われるため、正しく理解しておく必要があります。詳しくは以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
リースでは、希望のパソコンをまとまった台数で調達できますが、保守費用が別途かかり、途中解約ができずに違約金が発生するといった懸念点も多いです。そこで次章では、このような課題を解決できるサービスを紹介します。
パソコンのリース・レンタルを検討中の方におすすめ|Wave PC Mate
法人パソコンをまとめて調達する方法として、NTTデータ ウェーブの「Wave PC Mate」があります。
Wave PC Mateは、パソコンの調達・導入~廃棄までのパソコンライフサイクルをワンストップでサポートするサービスです。リースのように新品のパソコンを調達できるだけでなく、レンタルのように利用期間を柔軟に設定することが可能ですので、リースやレンタルで法人パソコンの調達をご検討いただいている方におすすめのサービスです。
料金については、保守費用を含めた月額費用で提供しているため、予算化しやすいのが特徴です。加えて新リース会計基準において、リース料をオフバランス化することができない場合もありますが、Wave PC Mateでは新リース会計基準適用後もサービス料をオフバランス化することが可能です。
さらに、一元窓口としてヘルプデスクを設置し、エンドユーザーからの問い合わせから問題解決まで対応するなどサポート体制も充実しているため、お気軽にご利用ください。
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- Wave PC Mate 運営事務局
- Wave PC Mateは、NTTデータ ウェーブが提供するハードウェアの調達から導入、運用管理、撤去・廃棄までのPCライフサイクルマネジメントのトータルアウトソーシングサービスです。本サイトでは、法人企業のPC運用管理業務の課題解決に役立つ様々な情報をお届けします。