ITインフラとは?構成要素と3つの整備ポイントを分かりやすく解説

IT環境の構築に不可欠な設備や基盤をまとめて「ITインフラ」と呼びます。ITインフラはセキュリティやインターネットを利用する際の利便性などに大きく関わるものであるため、構成要素を把握したうえで適切な整備を進めることが大切です。そこで本記事では、ITインフラの構成要素と整備する際のポイントを解説します。

ITインフラ(インフラストラクチャー)とは?

「ITインフラ」とは、情報システムを運用する際の土台となるITに関連する基盤や設備のことです。コンピュータやサーバーなどのハードウェア、オペレーティングシステム、データベース、LANなどのネットワークが含まれます。これらの要素が連携し円滑に機能することが、情報システムの運用では不可欠です。

また、ITインフラはインターネット環境やデータの保存とも密接に関係しており、ITインフラの導入や整備を行う際には、情報漏洩やウイルス感染などのセキュリティ面にも充分な注意が必要です。ITインフラは、社内のIT環境の利便性を保つ役割はもちろん、企業内で情報を保護するためにも欠かせない重要な要素であることを認識しておく必要があります。

ITインフラは、「ハードウェア」「ソフトウェア」という2つの要素に分けられます。

ハードウェア

ハードウェアとは、コンピュータやシステムを構成する物理的に存在している機器のことです。代表的なものとしては以下のものがあります。

・PC

個人が使用するコンピュータのことです。業務内容によってOSやCPUなど求められるPCのスペックが異なるため、導入する際にはスペックに過不足がないか十分検討することが大切です。PCのスペックについては以下の記事をご覧ください。

・サーバー

サーバーはデータや情報などの「コンテンツを提供するコンピュータ」のことです。複数のパソコンからのリクエストを受けて、各リクエストに対して、データ処理をして返します。DBサーバーやWebサーバー、メールサーバー、DNSサーバーなどがあります。

・ストレージ

ストレージはデータを保存する媒体のことです。主なストレージとしてはHDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)、USBメモリなどがあります。現在はあらゆるデータの利活用が求められているため、大量のデータを保存できる容量のストレージが望ましいです。

近年では、クラウド型のストレージを活用することで、デバイス内でデータを保管せず、どこからでもアクセスできる状態を構築している企業も増加しています。

・ネットワーク

コンピュータ同士を結びつけ、通信を可能にするものをネットワークといいます。企業においては、ケーブルや通信経路を通して企業内の複数のコンピュータをつなぐ技術を指します。

ソフトウェア

ハードウェアと対照的に、ソフトウェアとは物理的な形を持たず、ITインフラを動かすための仕組みのことです。ハードウェアへの命令などはOS、アプリケーション処理はミドルウェアで構成されています。

・OS

OS(オペレーティングシステム)は、ハードウェアやアプリケーションの管理や制御を司るソフトウェアの一種です。代表的なOSとして、PCではWindows、macOS、Linuxなど、スマートフォンではAndroidやiOSがあります。OSは入力装置を通じた機器の操作、情報の出力などの機能も担っています。

・ミドルウェア

OSとアプリケーションの間にあり、両者を仲介・補助する機能を持つソフトウェアのことです。OS単体では処理が難しいアプリケーションの特定の機能をミドルウェアがパッケージ化し、提供しています。

ITインフラ(インフラストラクチャー)における3つの整備ポイント

以下では、ITインフラを整備する際に押さえておきたいポイントを3つご紹介します。

ポイント1:セキュリティ対策

ITインフラを構築する際には、セキュリティ対策が極めて重要です。外部からのシステムアクセスを拡張する際も、セキュリティの強化は不可欠です。したがって、会社で承認されたパソコン以外からのシステムアクセスを制限し、情報漏洩や不正アクセスを未然に防ぐ必要があります。

特に、ITインフラを整備する際に最も慎重に考慮すべきことは情報漏洩です。ネットワークに接続された端末は、常にウイルスなどの脅威にさらされており、未許可な外部からの侵入を防ぐためにはファイアウォールの導入などのセキュリティ対策が不可欠です。ウイルスに限らず、悪意のある利用者による情報漏洩にも警戒する必要があります。USBメモリを通じた情報漏洩のリスクを軽減するため、デバイスコントロール機能を備えたソフトウェアの導入も効果的な対策となります。

さらに、社員一人ひとりのセキュリティ意識向上にも取り組むべきです。ネットワークに関する規定を明記することや、セキュリティシステムの導入を検討することで、データの安全性を確保することが企業の信用や利益を守るうえで非常に重要です。

企業が知っておきたいPCのセキュリティ対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

ポイント2:利便性(ユーザビリティ)

PCやサーバーの処理能力が低いとスムーズな業務に支障をきたし、生産性に影響します。そのため、システムの稼働が安定的で使いやすいか確認することが重要です。また、UI(ユーザーインターフェース)が優れていないと利用しにくくなり、社員にとってストレスの原因となるため、UIの使いやすさも注視すべきポイントです。

ポイント3:耐障害性

障害が発生すると社員の生産性に影響を与えるため、素早い対応が求められます。そこで、障害が起きた時の対策を考えておくことが重要です。非常時に備え、予備のネットワーク回線や機器を準備しておくことも対策として有効です。

ITインフラの整備は日々の企業活動に不可欠ですが、多くの構成要素を持っているため、整備には時間がかかります。そこで以下では、特に重要なITインフラであるPCの運用を効率化するサービスをご紹介します。

ITインフラ(インフラストラクチャー)の整備、まずはPC運用管理から始めよう

ITインフラの構成要素の中でも最も利用者に近いPCは、管理台数が多く、調達や運用コストがかかるため、運用を見直す際には外部委託も検討して適切に対処すべきです。PC端末だけでなく、資産管理するための仕組み・基盤など、PCを運用管理するためのインフラ環境も必要となります。

NTTデータ ウェーブが提供するWave PC Mateは、PCの調達から導入、運用管理、撤去までのライフサイクルのサポートを行うサービスです。PCのライフサイクル管理をトータルで任せることで、本来行うべきITインフラの運用管理にリソースを割くことが可能となります。

PC運用の外部委託選定ポイントについては、下記の資料をご覧ください。

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Wave PC Mate 運営事務局
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