マスターPCとは?効率的なキッティングを実現する方法

企業がPCを大規模に導入・展開し、キッティングを行う際には、マスターPCの作成が行われます。しかし、マスターPCという言葉を見聞きしたことはあっても、具体的にどのようなもので、どのように作成すれば良いのかわからない方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、マスターPCの概要やキッティング作業におけるメリット、そしてマスターPCの作成手順について解説します。
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マスターPCとは?キッティング作業におけるメリット

企業でPCを効率的に導入・展開する際には、マスターPCの作成が重要です。
本章では、まずマスターPCの概要とそのメリットを解説します。

マスターPC(マスターイメージ)とは

マスターPCとは、複数のPCに同じ環境を展開する際のひな形となるPCのことです。特定のOS、ソフトウェア、アプリケーション、および各種設定が施されており、この環境を他のPCに効率的に展開するために使用されます。

また、マスターイメージとは、マスターPCと同じ設定を他の複数のPCに適用する際に使用するイメージファイルのことです。これを作成することでキッティング時の工数を大きく減らすことができます。

マスターPCを作成することのメリット

マスターPCと関連する概念として「クローニング」があります。クローニングとは、マスターPCに対して行った設定を他のPCにコピーすることです。クローニングは、PCを効率的に展開するうえで重要な役割を担います。

マスターPCを作成し、それを基にクローニングを行うことで、PCの台数が多い場合でもすべてのPCに短時間で同じ環境を展開できます。また、すべてのPCに統一された基本設定やソフトウェアを導入することで一貫性を確保でき、手動設定に比べてヒューマンエラーのリスクを低減できることもメリットです。

キッティングの手順や課題などについては以下の記事で解説しています。

また、下記の資料ではキッティング作業の初期設定から障害発生時の対応までトータルで効率化する方法を解説しています。

 

マスターPCの作成手順

マスターPCは以下の手順で作成していきます。

・マスターPCとして使用する機器を選定
まずは、クローニングの基準となるマスターPCを選定します。マスターPCには、導入予定のハードウェアとソフトウェアの環境を反映する必要があります。そのため、選定時には、すべてのクローニング対象PCが同一または類似のハードウェア構成であることを確認することが重要です。

・選定したPCに必要なOSをインストール
選定したPCに、すべてのPCに必要なOS・ソフトウェアをインストールし、セキュリティやネットワーク設定などの共通設定を行います。この段階での設定が、クローニング後のPCにも適用されます。

・Sysprepツールを使用する
Sysprepツール(Windows のマスターイメージを作成する際に使用するツール)を使用して、OSの一般化を行います。これにより、OSのセキュリティ識別情報(SID)やシステム固有の情報がリセットされ、他のPCに適用する準備が整います。

・マスターPCの状態をイメージファイルとして保存
作成したマスターPCの状態をイメージファイルとして保存し、クローニング用の専用ソフトウェアも準備します。保存したイメージファイルを、クローニング対象の複数のPCに展開します。

・クローニング後、各PCに固有の設定を行う
クローニングが完了したら、ユーザー名やIPアドレスなど、各PCに固有の設定を行います。

・すべてのPCで正常に動作するか確認する
最後に、すべてのPCが正常に動作しているか、チェックリストを用いて設定内容が正しく反映されているか確認します。

マスターPCの作成はアウトソーシングがおすすめ

マスターPCの作成には高度なスキルや経験が必要であり、自社のみで対応する場合、ノウハウが足りずうまく進まないことがよくあります。また、多くの人的リソースや時間がかかるため、情シス部門の業務負担が増えるという課題もあります。

そのため、専門の知識や技術を持つ業者にアウトソーシングするのがおすすめです。アウトソーシングを利用すれば、マスターPCの作成を効率的かつ確実に進めることができ、Sysprepの使用やトラブルシューティングなどの複雑な作業も専門家に任せることができます。

また、マスターPC作成に必要な多くの人員や時間を確保する必要がなくなり、その分リソースを他の重要な業務に充てることができます。特に大量のPCを一度に展開する場合、専門業者のサービスを利用することで時間やコストを大幅に削減できるというメリットがあります。

マスター環境の作成~検証・評価まで代行!Wave PC Mate

Wave PC Mateでは、PCの調達から導入、運用管理、廃棄に至るまでをトータルでアウトソーシングできるほか、独自のセットアップおよびデリバリサービスも提供しています。

OSやお客様のソフトウェアのコンフィグレーション決定、インストール、各種設定をすべて代行可能です。

また、PC個別の設定情報を保持するデータベースと連携して、マスター環境に最終設定を自動で行うツールを提供しており、障害時のリカバリ対応にも効果的です。さらに、事前キッティング・機器の配送まで一括で管理できます。

このサービスを導入することで、リプレイス時の業務負担や投資コストを抑えることができます。

Wave PC Mateのセットアップ/デリバリサービスの詳細については、以下のページをご覧ください。

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このコラムを書いたライター
Wave PC Mate 運営事務局
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Wave PC Mateは、NTTデータ ウェーブが提供するハードウェアの調達から導入、運用管理、撤去・廃棄までのPCライフサイクルマネジメントのトータルアウトソーシングサービスです。本サイトでは、法人企業のPC運用管理業務の課題解決に役立つ様々な情報をお届けします。