Windows11に移行(アップグレード)すべき?
要件、注意点を解説

Windows10のサポート終了が近づいている中、Windows11への移行(アップグレード)を検討しているものの、本当にすべきかどうか迷っている方は多いのではないでしょうか。そこで、本記事ではWindows11への移行(アップグレード)に伴う変更点や要件、注意点などをご紹介します。

Windows11の変更点

まず、Windows10からWindows11に移行(アップグレード)することによる基本的な変更点として以下があります。

・UIデザインが変わる
Windows11では、丸みを帯びたデザインが採用されており、全体的にスマートな印象を受けるデザインに刷新されています。また、「スタートメニュー」が従来の左端のタスクバーから画面中央に変更され、ピン止めされたアプリやおすすめのアプリが表示されるようになっています。

・スナップ機能が改善される
画面上のウィンドウを整列させるスナップ機能が大きく改善されています。
マルチタスクにて作業を行う際に、複数ウィンドウをユーザーの見やすいレイアウトへ簡単に調整でき、デスクトップの使いやすさが大幅に向上しています。

・アンドロイドアプリを使える
Windows11ではアンドロイドアプリの動作が可能です。
Amazon提供のWindows用アプリ「Amazon Appstore」をダウンロードすることで、アプリストアから自由にアンドロイドアプリをインストールできます。

・ウィジェット表示
ユーザーの求める情報を表示する「ウィジェット」が追加されています。
カレンダー、天気、交通情報といったさまざまな情報があり、項目追加や削除、サイズ変更といったカスタイマイズが可能です。

・タッチキーボードが改新される
タッチキーボードについてもテーマ設定といったカスタイマイズを行うことが可能となり、絵文字やアニメーションなどの入力が容易になっています。加えて、WindowsキーとHキーを押すことで、音声入力も可能です。

・セキュリティ強化
企業にとって大切なポイントとなるのがセキュリティです。セキュリティ強化に関しては、近年注目が集まっているゼロトラストネットワークへ対応するためにOS機能の強化が行われました。また、FIDO2によるパスワードレス環境の強化もセキュリティ面での変化の1つです。FIDO2とは、パスワードレスの標準化を進めるFIDO Allianceという業界団体が定めた規格を指します。

次章では、このような変更点をふまえ、企業は移行すべきかどうかを解説します。

Windows11に移行(アップグレード)すべきか

結論から言うと、移行(アップグレード)は行うべきです。ただし、これから説明する注意点を考慮したうえで対応を行うことを推奨します。

メリット・要件を確認のうえ移行(アップグレード)する

Windows10とWindows11は、機能面では大きな違いはなく、操作性が向上しているため作業効率も高まると考えられます。さらに先述の通りセキュリティ面でも強化が図られています。そのため、要件などを確認したうえで、企業活動を滞りなく行える状態であれば、移行しても問題ないでしょう。

移行(アップグレード)の代行をお探しの方は下記をご覧ください。

OSアップデートや移行を代行してもらいたい…

Windows10のサポート終了までに移行(アップグレード)を推奨

Windows10のサポートは2025年10月14日までとなりますが、直前になって対応するのではなく、1年~1年半前のタイミングから本格的に対応することが大切です。

サポート終了間近だと、機器を調達するだけで苦労することも考えられます。Windows7のサポート終了間際の2020年1月には、多くの企業が移行しようとしたため、パソコン需要が供給に追いつかない状況となりました。中には、サポート終了までに移行を完了できなかった企業もあります。

今回も同じような事態となる可能性があります。そのような事態を回避するためにも、サポート終了間近になって取り組むのではなく、あらかじめ計画を立てたうえで対応することが大切です。
また、移行(アップグレード)後も10日以内であれば、ダウングレードすることができます。利用者個々に実施するのではなく、全社で事前に担当者が試験利用し、問題ないかをチェックしておくといいでしょう。

次章では無償移行(アップグレード)要件をご紹介します。

Windows11への無償移行(アップグレード)要件

全てのパソコンがWindows11にできるわけではありません。移行(アップグレード)には要件があるため、会社で使用しているパソコンが対応していない場合は新たなパソコンを調達する必要があります。

必要な要件は、Microsoftが公開しています。概要は以下の通りです。

プロセッサ:1GHz以上かつ2コア以上の64ビット互換プロセッサ、あるいはSoC
TPM:Version 2.0
メモリ:4GB以上
ストレージ:64GB以上
グラフィックスカード:DirectX12以上 (WDDM2.0ドライバー)
ディスプレイ:対角サイズ9インチ以上、8ビットカラーの高解像度 (720p)

移行(アップグレード)可能かを確認するには

使用しているパソコンが移行(アップグレード)に対応しているかどうかは、各パソコンの「Windows Update」から確認可能です。「設定」から「更新とセキュリティ」へと順に進むと対応の可否がわかります。

なお、未対応の端末だった場合、Microsoftが提供する「PC正常性チェックアプリ」に具体的な対策方法が記載されています。

PC正常性チェックアプリ

Windows11に移行(アップグレード)する際の注意点

移行(アップグレード)する場合、いくつかの点に注意しなければなりません。ここでは具体的な注意点を5つご紹介します。

注意点1:データ・ファイルはバックアップを取る

Windows11にするとアプリやデータはそのまま引き継がれますが、不具合などによってデータが破損する可能性はゼロではありません。重要なファイルは外部記録媒体やファイルサーバー、オンラインストレージなどにも合わせてバックアップしておくことをおすすめします。

以下記事では、データ移行の方法を複数ご紹介しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。

注意点2:移行(アップグレード)計画を立てる

移行は計画を立てて順次行うことが大切です。もし社内で一斉に移行するとネットワークの負荷が大きくなり、スムーズに進まない可能性があります。
また、スムーズに進まないとその後の業務に支障をきたす可能性もあるでしょう。実施タイミングや方法は検討すべきだといえます。

注意点3:周辺機器・アプリが対応しているかを確認する

パソコンが移行(アップグレード)に対応していても、業務で使用しているアプリや周辺機器が対応していない可能性があります。そのため、事前にパソコンだけでなく周辺機器やアプリも対応しているかを確認しておきましょう。
例えば、Microsoft のOffice2013は対応していません。そのためOfficeを使いたい場合はOffice2021やMicrosoft 365などを使う必要があります。

注意点4:Windows11への移行(アップグレード)は数時間かかる

移行(アップグレード)には時間がかかることを覚えておきましょう。通信環境やパソコンにもよりますが、数時間単位の時間を要するケースもあります。そのため、作業ができない時間が生じる可能性があるでしょう。

移行(アップグレード)と業務のスケジュールを照らし合わせ、調整することが大切です。

このように、移行(アップグレード)における注意点はさまざまなものがあります。

加えて、企業の場合、数百~数千台規模のパソコンを移行(アップグレード)することとなります。社員個人に移行(アップグレード)を依頼したとしても、「エラーが起こってしまう」「業務で使っているアプリが動かない」など、さまざまな問い合わせが担当者のもとに寄せられる可能性があるでしょう。システム要件を満たしているパソコンを新たに調達する場合はさらに担当者の負荷がかかります。

そこで次章では、移行をサポートしパソコンのライフサイクル全体を管理できるサービスをご紹介します。

Windows11への移行(アップグレード)は外部委託しよう

企業のパソコンを移行(アップグレード)する際は、前述のような要件確認や注意点があるため、担当者だけでは大きな負荷がかかります。そこでおすすめしたいのが、移行をサポートする外部委託企業に依頼することです。

NTTデータ ウェーブが提供するWave PC Mateでは、お客様のパソコン環境に合わせて、適切なWindows11への移行(アップグレード)方法を提案します。また、実行計画に基づいた実行および管理も可能であり、パソコンの調達・導入から廃棄までのライフサイクルもワンストップでサポートします。

また、本サービスでは、ハードウェア・ソフトウェアを3~4年コースで提供しており、お客さま保有のソフトウェアライセンスの利用も可能です。パソコンの保守を含めた月額費用で提供しているため、予算化しやすく、パソコン利用終了時のデータ消去ツールも提供しています。

Windows11への移行(アップグレード)を行いたい方、サポートをお探しの方はぜひ下記ページもご覧ください。

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このコラムを書いたライター
Wave PC Mate 運営事務局
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