ITSMとは?ITILとの違いや5つのメリット、プロセスを解説

ITサービスがあらゆる場面で利用されている現在、ITサービスの適切かつ安定的な管理が求められています。そこで重要になるプロセスがITSM(ITサービスマネジメント)です。ITSMを実施することで、コストの削減や業務の効率化、ITサービスの品質向上などのメリットを得ることができます。
本記事では、ITSMの概要やメリット、プロセスなどを解説します。
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ITSMとは

ITSM(ITサービスマネジメント)とは、組織がユーザーにITサービスを安定的に提供し、継続的な改善を行っていくためのフレームワークのことです。
ここで言うユーザーとは、顧客や社員、ビジネス・パートナーを指します。また、ITサービスにはPCといったハードウェアやソフトウェア、その他のITリソースを含みます。具体的には、ノートPCやソフトウェア資産、Webアプリケーション、、仮想サーバーなどです。
ITSMを導入することでITサービスの効率的な設計、提供、管理、および改善が可能になります。

ITILとの違い

ITILとは、ITサービスをマネジメント・提供する際に参照すべき事例をまとめたベストプラクティス集のことです。
ITSMのプロセスはITILをベースに実行されます。ITILは効果的なITサービス管理のためのガイドラインと言えるものであるのに対して、ITSMはITサービスをユーザーのビジネスの目標に合わせて適切に調整し、価値を提供することに重点を置いたものです。

ITILの詳細については下記の記事もご覧ください。

 

ITSMにおける5つのメリット

ITSM導入には、主に以下5つのメリットがあります。

メリット1:IT運用におけるコストを削減できる

ITSMを実施することによって、運用業務のプロセスを可視化し明確に管理できるようになります。
これにより、無駄が生じているプロセスを発見・解消できるため運用が効率化し、コスト削減につながります。

メリット2:費用対効果が高くなる

ITSMを適切に行うことで、複数のプログラムやツールを統合し標準化できるようになります。個別に稼働していたものがシームレスに連携されるようになるため、より高い費用対効果が得られる他、業務プロセスの可視化により費用対効果を詳細に分析することも可能です。

メリット3:インシデントの削減と応答の迅速化が可能

ITSMを実施することで、過去に発生したインシデントなどさまざまな情報がナレッジベースに蓄積されます。
このナレッジを組織内で共有することによって、同様のインシデントを未然に防ぐことや発生した際の迅速な解決が可能となります。

メリット4:サービスの品質と満足度が向上する

ITSMはITILに基づいたプロセスであり、業務プロセスを一元管理できるため、ITサービスの品質向上が期待できます。
蓄積されたナレッジをもとに、継続的な改善を行うことでさらに品質が高まり、ユーザー満足度の向上につながります。

メリット5:属人的ではなくなり生産性が上がる

ITSMにより標準化されたプロセスの導入によって情報を一元化すると、特定の個人の知識やスキルに依存する属人的な運用プロセスを解消できます。
属人化が解消されることで運用プロセスが効率的になり、生産性が向上します。

ITSMのプロセス

ITサービスを適切かつ効率的に提供・運用できるITSMですが、その代表的なプロセスとしては以下の7つがあります。

サービスレベル管理

ユーザーから求められるサービスレベルにコミットできるよう、管理者が監視して弱点を特定・改善できるようにするプロセスのことです。

変更管理

ITサービスにおける運用や戦略などの変更を管理し、リスクを最小化しつつ効率的に変更を実施するプロセスを指します。

構成管理

ハードウェア、ソフトウェア、ドキュメントなどITサービスのすべての構成アイテムの情報を管理し、重要な構成情報を特定、検証および維持するプロセスのことです。これにより変更やインパクト分析が容易になります。

インシデント管理

インシデントを監視することで、ITサービスの障害や問題発生時にできるだけ迅速に対応し、早期のサービス復旧を目指すプロセスのことです。

問題管理

問題の根本的な原因を追究し、同様のインシデントが繰り返し発生しないよう防止策を策定するプロセスのことです。
問題管理を行うことで、サービスの環境を安定させることができます。

要求管理

パスワードのリセットや個人情報の更新などのサービス要求を管理するプロセスのことです。
要求が滞りなく進捗するようにサポートします。

継続的な改善の管理

改善の機会をリクエストし、改善に向けた計画を策定するプロセスのことです。
これにより、改善活動のタスクや優先順位を決定できるようになります。

ITSMにはこのようなプロセスがありますが、これらを社内で実行しようとすると担当者に大きな負荷がかかってしまうことが課題です。ITサービスを全社に提供する場合、ITSMを担う主なセクションは情シス部門になりますが、それぞれのプロセスの管理工数がかかってしまい本来の業務に集中できなくなることが懸念されます。そこで次章では、ITSMを実現するヒントとしてPC運用管理に焦点を当て、担当者の工数削減策をご紹介します。

ITSM実現の第一歩!まずはPC運用の適正化から始めよう

ITSMを実現しITサービス管理を効果的に行うためには、まずPCの管理を適切に行い社員の業務遂行環境を整える必要があります。
前述のとおり、ITSMの実行においては情シス部門の工数逼迫が懸念されるため、ITサービス提供・運用に専念する場合、PC運用を外部に委託することがおすすめです。

NTTデータ ウェーブが提供するWave PC Mateは、PCの調達から導入、運用管理、撤去までのライフサイクルのサポートを行うサービスです。PCのライフサイクル管理をトータルで委託することで、ITSMの要件であるインシデント発生時の原因追及や迅速な対応、さらにヘルプデスクの対応工数削減にもつなげることができます
さらに、マスター作成や利用者・IT管理者へのサポート、資産管理や検証作業も標準サービスとして提供していますので、ITSMを高いレベルで提供できます。

ITILベースの運用管理をするには?

その他、情シス部門の工数逼迫によって起こるリスクについては、下記の資料でも紹介していますのでご覧ください。

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このコラムを書いたライター
Wave PC Mate 運営事務局
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Wave PC Mateは、NTTデータ ウェーブが提供するハードウェアの調達から導入、運用管理、撤去・廃棄までのPCライフサイクルマネジメントのトータルアウトソーシングサービスです。本サイトでは、法人企業のPC運用管理業務の課題解決に役立つ様々な情報をお届けします。